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[ただほんの書評]天久鷹央の推理カルテⅡ 

知念実希人さんの小説 

ただほん
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こんにちは、ただほんです。

今日は知念実希人先生の「天久鷹央の推理カルテⅡ」です。

 はじめに

「天久鷹央の推理カルテⅡ」、天久鷹央3冊目です。

とにかく、主人公・天久鷹央(あめくたかお)が良いですね。

簡単に説明すると、天久鷹央は天医会総合病院の「統括診断部」の部長であり、副院長です。

お姉さんの天久真鶴(まづる)が事務長で、叔父の天久大鷲(おおわし)が病院長。

父親が建てた病院で、父親から叔父の天久大鷲に院長を譲るときに、鷹央を副院長にしました。

鷹央は診断能力がずば抜けて凄いが、人とのコミニケーションはダメ。

発達障害のアスペルガー症候群で、人の気持ちが分からないが、天才的な才能を持っています。

なかなか分からない病気やいろいろな問題を天才的な診断能力によって、

解き明かしていく、医療的ミステリーです。

性格は、歯に衣着せぬ言葉を言ってしまい、キツめですが、本当は優しい心を持っていると思います。

ワトスン的な存在として、小鳥(ことり)こと小鳥遊優(たかなしゆう)がいます。

「統括診断部」に配属された元外科医で今内科医の、男です。

二人でいろいろな病気を、事件を解決していくミステリー小説です。

天久鷹央の推理カルテⅡ ファントムの病棟

 あらすじ

その病気、命にかかわるぞ?

炭酸飲料に毒が混入された、と訴えるトラック運転手。夜な夜な吸血鬼が現れる、と泣きつく看護師。病室に天使がいる、と語る少年。問題患者の巣窟たる統括診断部には、今日も今日とて不思議な症例が舞い込んでくる。だが、荒唐無稽な事件の裏側、その“真犯人”は思いもよらない病気で……。破天荒な天才女医・天久鷹央が“診断”で解決する新感覚メディカル・ミステリー第2弾。

本書裏表紙より

 登場人物

  • 天久鷹央(あめくたかお)…統括診断部部長。副院長。アスペルガー症候群の天才女医。ホームズ的な存在。
  • 小鳥遊優(たかなしゆう)…外科医から内科医になり、統括診断部に配属された医師。いつも鷹央に振り回されている。ワトスン的存在。
  • 成瀬刑事…スフィアの死天使事件で知り合った刑事。鷹央のことをよく思ってない。第一話、コーラ事件で出てくる。
  • 香川昌平…第一話で出てくるトラック運転手。コーラに毒を入れられたと訴えてくる。運転中に意識を失う。コーラの味がおかしかったと言っている。
  • 久保美由紀…倉田病院の看護師。第二話、吸血鬼症候群で出てくる。輸血パックが何者かに盗まれて、まるで血を飲まれたかのように訴えてくる。
  • 冬本淳…入院中の中学生。目に余るいたずらをする悪ガキ。退院間近で謎に急変する。
  • 作田雄一…入院中の少年。同じく悪ガキ仲間で退院間近で謎の急変。
  • 関原勝次…入院中の少年。悪ガキ。退院間近で謎の急変。
  • 三木建太…8歳の男の子。白血病で長くは生きられない。「天使を見た!」と言う。鷹央のことを「子供の先生」と呼ぶ。
  • 天久真鶴(あめくまづる)…鷹央の姉てあり、事務長。鷹央が唯一怖れる人。
  • 天久大鷲(あめくおおわし)…鷹央の叔父であり、院長。

 ただほんのゆるい書評

まず、第一話「甘い毒」ですが、ポイントはコーラの味ですかね。

実は自分もコカ・コーラが大好きで、毎日飲んでしまっています。

一時期、カロリーを気にして、ノンカロリーに走ったことがありますが、甘味料が必ず入っていて甘さを誤魔化されている様な感じがして、逆に体にも良くないような気がしてやめました。

(甘味料の中で気になるのが2つあります。アセスルファムKとスクラロースです。

必ず、ノンカロリーとか微糖珈琲とかに入っていますね。)

味も全然違います。

コーラ飲んでいる人は味の違いが分かりますよ。

毒じゃなくて。

ただ、病気していたら、舌もおかしくなり、味もわからないのかなぁ、と思いました。

この事件の謎のポイントはコーラの味です。

第二話「吸血鬼症候群」では、相談に来た看護師・久保美由紀は怪しいなと初めから思っていました。

吸血鬼に掛けて、謎を解き明かして、事件を解決して、病気の謎を解き明かす天久鷹央、カッコいいです。

最終話 「天使の舞い降りる夜」は、鷹央の苦悩と成長を見ることができます。

悪ガキ少年3人の急変の謎と、天使を見たという謎を解き明かさなければいけないのですが、鷹央が動こうとしません。

そこには、鷹央の苦悩がありました。

小さい子どもの死という、最後の瞬間に鷹央は立ち向かうことができるのか!

鷹央について、小鳥こと小鳥遊優が言っていることが的を得ていると思います。

先天的に鷹央には『他人の立場に立って考える』という能力が欠落している。さらに相手と自分の相対的な関係を把握することも苦手で、そのせいで敬語を使いこなすことすらできない。それらの代償として、鷹央はあのすさまじいまでの知能を天から授かっているのだ。

本書より

良く聞く話ですよね。

天才的な人はどこか欠落している部分があります。

天才的な才能があるって良いですよね。(もちろん人には分からない苦しみもあるのでしょうが。)

自分を見ると、なかなか普通ですし、なんのずば抜けた才能もなく、変わったこともないです。

でも、他の人から見たら違ったりするのかもしれませんね。

例えば、人との接し方だったり、優しさだったり、良く気が付くところだったり、

その人その人で、何らかの与えられた才能があるのかも知れません。

それは、天才的な才能ではないですが、一つの大切な才能だったりするかも知れません。

鷹央と小鳥の医療的ミステリー、これからも楽しみです!

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