こんにちは、ただほんです。
声かけって大事だと思う今日このごろです。今日は「介護職の声かけのしかた」についてや学んで行きましょう。
介護職のおかしな声かけ
こんな声かけ聞いたことありませんか?また、したことありませんか?
「気分はいかがですか?」
「どこへ行くんですか?」
「おいしいですか?」
なかなか、普段の日常でこんな声かけはないですよね。
むかし、介護福祉士の実技の試験でこんなのいっぱいありました。
介助で立ち上がった時とかに、
「ご気分は悪くないですか?」なんて聞いてました。
当時、変な声かけだなぁって思いましたが、試験の教本などに載っていたので、その通りに言ってました。声かけだけは大事だからとと書いてありましたので。
そのおかげかどうか分かりませんが、試験は一発で合格でした。
教本には、『声かけが大事で、それさえしっかりやってれば受かります』なんて書いてありました。
声かけは大事ですが、正しい声かけが大事なのです。
下手な声かけをすると、余計利用者様を怒らせたり、不穏にさせたりします。
声かけひとつで、今日の仕事がやりやすくなるか、やりづらくなるかが決まってきます。
基本は、人にやられたら嫌なことを、人にやらないです。
人の立場に立って考えられない人は介護に向いていないかも、です。
でも、そういう人、介護に多いです。
相手の立場に立って考えられないから、利用者様への介助も押し付けになり、利用者様に怒られたりされやすくなります。
もちろん、完全に人のことを理解することは無理です。
相手の立場に完全に立つことは出来ません。
まして、認知症の人のことを完全に理解することは無理です。
ただ、理解しようとすることは出来ますし、それをする人としない人では、雲泥の差があります。
相手にも必ず伝わります。
声かけひとつで、相手に優しい気持ちを与えることも、怒りや憤りを与えることもできるのです。
最近、こんなことがありました。
ある利用者様が不穏になり、食事にも行かないというのです。
聞いてみると、職員が「早く行かないと、困ります。〇〇さんが行かないと僕が首になっちゃうんですよ。」
利用者様「あんたがうるさいから行きたくない。」「あんたはあっちへ行ってくれ。」
職員「そんなこと言われたら、僕は〇〇さんの担当を降ろされてしまいますよ。それでいいんですか?」
なんか、脅しみたいですね。こんなやり取りはよく見られます。
職員としては、なんとかしたいと思っているのですが、逆に難しくしてしまいます。
では、正しい声かけとはどんな声かけでしょうか?
ちょっと考えてみましょう。
ただほんが考える良い声かけとは
①あまりしゃべりすぎない。
まず、多くの声かけがしゃべりすぎです。
「〇〇さん、どこに行くんですか?」「これしないとだめですよ!」「おいしいですか?」
そんなにしゃべらなくても良いです。利用者様もそんなにしゃべりかけてほしくないですよ。
必要なときに、必要な言葉を話しましょう。
②決めつけた声かけをしない。
「これしないとだめですよ」「食事行きますよ!」
決めつけた声かけは、強制的で利用者様の反発を買います。
自分だって人から強制されたら嫌じゃないですか?
僕は嫌ですね。
なので、決めつけた言葉かけはできる限りしないようにしています。
③相手に決める権利を与え、行きたい、したいと思わせる声かけをする。
例えば、食堂に誘導するときは、
「行きますよ!」じゃなくて、
「そろそろ、夕食なので行きましょうか?」と相手に行こうかなと思わせるように、決める権限を与えます。
行きましょうか?じゃあ行こうか、となるのが一番良いですね。
ただ、そう、うまくは行きませんが。
④次に気にしているのは、声のトーンのイメージです。
イメージとしては、相手の下に行く感じのトーンです。
上からではなくて、下からのイメージです。
声としては大きめではありますが(高齢者様は耳が良くないので)、下からのイメージです。
利用者様を下に見ている人は、声のトーンでも分かりますよ!
『スピーチロック』をしない
「スピーチロック」とは、言葉によって身体的、また精神的行動を抑制することです。「言葉の拘束」とも呼ばれています。身体的拘束がダメなことはよく知られていますが、言葉による拘束がダメなことはあまり知られていません。「これしないで!」「ちょっと待ってて!」「食べ終わるまで寝かさないから!」なんて言葉聞いたことはないですか?
これは、利用者様を下に見ている(見下している)言葉かけです。
ついつい、認知症の利用者様の支援をしていると、こういう声かけが当たり前になってしまいます。
気を付けないといけないですね。
トーンを下げるイメージを持つと変わってきます。
「ちょっと待ってていただけますか?」の「か?」の部分のトーンを下にイメージします。
そうするだけで相手に良い印象を与えることが出来ます。
何事も利己的な思いや虚栄からするのではなく、へりくだって、互いに人を自分よりもすぐれた者と思いなさい。
聖書より
利用者様を下に見ないこと、これが声かけの基本です!
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